ゴムボートを購入していざ海へ…。
タックル、クーラーボックス、イカリ、魚探、魚探用バッテリー…、
道具を積み込んでさあいよいよ進水です。
意気込んでボートに乗り込もうとすると・・・、あれ?足の踏み場もない!
そう、ゴムボートの欠点の一つが
「実際に使える船内の狭さ」
です。
ぐっちゃんの購入したジョイクラフトのJEX325スタイルは、
長さ328cm、幅160cmの堂々としたサイズですが、
空気が入るチューブが外周を覆っているために、
実際に使える内寸は長さ230cm、幅はわずか73cmでした。
ここに釣り道具一式や魚探、バッテリーに加え、法定備品も乗せるとなると…、
複数乗船はおろか、一人でも本当に足の踏み場すらありません。
では、ゴムボーターはどうやってその問題を解決しているのか?
①荷物をなるべくシンプルにしてボートに余分なものは持ち込まない。
②艤装をして空間を広げる。
③足の踏み場もない狭い空間で我慢して釣りをする。
このどれかを選ぶことになります。
荷物を減らすと言っても限度がありますから、
我慢が嫌なら必然的に艤装することになりますね。
今はかなり便利な艤装グッズがたくさん売られていますから、
それを使うのも良いと思います。
でも、男なら自分で工作してみませんか?
そう、DIYです。
便利グッズは自作の限界を感じてからでも遅くはありません。
さて、どのような艤装を施して空間を確保するのか、ですが、
大物であるクーラーボックスやタックルケース、魚探などを足元ではなく、
大きなチューブの上に置いてしまうのが最も一般的かつ効果的な解決法です。
もちろんそのままチューブ上に置いても落ちてしまいますから、
それらの大物をボートとくっつけて離れなくする工夫が必要です。
上の写真は初代Gucchan号の中期の艤装写真です。
もちろんこれでも決して足元は広くありませんが、大物をチューブ上に移動したおかげで、
1人なら広々、2人でもなんとか釣りができる足元空間を確保できています。
写真を見ると、白いパイプ状の物で骨格を作り、その上に道具を固定していることがわかります。
この白いパイプ状の物は、
そう、イレクターパイプです。
イレクターは鉄パイプにプラスチックのコーティングがされていて、
太さも規格で決まっています。
たくさんの種類のジョイントがあって、それらをうまく組み合わせることによって、
いろいろな骨組みが簡単に作れます。
慣れればほんの2~3時間で骨格ができるようになります。
それぞれのパーツは、様々なジョイントによって合体させて使います。
RVボックスとロッドやタモを乗せてみたのがこちらです。
ボートにどのように乗るか想像できるでしょ?
上の骨格をボートに乗せてみました。
ご覧のように足元広々2人乗り仕様のゴムボートが完成です。
これで海に出かけて実際に使ってみて、不具合があれば改良をする、の繰り返しです。
それぞれパーツごとに作ってジョイントでつなぎ合わせているだけですから、
一部変更は簡単にできますよ。
こちらはイレクター艤装後期の進化版です。
不要なものはどんどん削除され、主要な釣り道具は左舷のプラケースにまとめました。
長尺物は右舷に集中させて、キャスティングに邪魔なものがあちこちにあるのを防いでいます。
ちなみにイレクターパイプですが、ジョイント部分から錆が生じてきます。
長く使っていると中の鉄分が錆びて膨張し、外側のプラスチックを破ってしまうことも。
イレクター艤装は簡単に作れる半面、持ちが悪いですね。
ぐっちゃんのように毎週のように海に行くと、1~2年くらいで作り直す必要が出てきます。
ちょっと細かい作成物を見ていきましょうか。
まずは船外機を立てかけておく船外機スタンド。
上の写真は1×4の木材で制作しています。
下の写真の手前側は上の写真の船外機スタンドをを寝かしただけです。
1×4だから木材が薄いですよね。
奥の船外機スタンドは強度重視で2×4の木材で作りました。
形状はそっくりですが材木の厚みが倍、重さも倍以上です。
こちらは自宅で船外機を保管する際に使用します。
手前の1×4のスタンドは、車に積み込んで持ち運ぶ用なので軽さを重視しました。
船外機スタンドといえば、
今は廃盤になってしまったファクトリーゼロのマルチドーリー、
非常に使い勝手の良い船外機スタンド兼フロントドーリーでした。
このマルチドーリーに船外機を乗せたまま車載できるように工夫したのが、
マルチドーリーの4輪化です。
これによって、
車に乗せるときも降ろすときもラクラクです。
この船外機は乾燥重量37.5kgもありますから、このような工夫がとても役に立ちます。
次は魚探系。
ホームセンターで売っているプラスチック製のケースを使って、魚探ケースを作成しました。
これもこのケースに行きつくまでに3つほど試作→失敗・廃棄を繰り返しました。
やはりイレクターで作った台にカゴやプラケースを固定し、
さらに園芸用?の小さな踏み台に魚探マウントを取り付けて、
こんな形で使っていました。
この魚探台とケースは3年半ほど使いましたが壊れませんでしたから、
かなりコスパの良い艤装でしたね。
ロッドホルダーもちょくちょく変えました。
最初は、
こういうタイプだったのですが、
狭いスペースにたくさんロッドを立てたいのと、
キャスティング時に邪魔にならないよう、一ヶ所にまとめる必要が出てきて、
こんな形に落ち着きました。
さて、6馬力船外機でボート釣りを始めたぐっちゃんですが、
2年後に9.8馬力にグレードアップしています。
この結果何が起こったかというと、
制作した艤装類の一部が壊れたり割れたり飛んで行ったり…。
簡単に言うと、それまでの物では強度不足になったのです。
そのため何度もイレクターの骨組みを作り直したりと苦労をしました。
2馬力艇なら何の問題もない、6馬力でも大丈夫、
そのような認識のまま9.8馬力にパワーアップすると、予想外のトラブルが発生するんです。
そして最終的には、ぐっちゃんは既製品の艤装グッズに変更しました。
これは、イレクター系の艤装の限界を感じたのもありますが、
それ以上に「とても便利で使えるグッズ」が発売されたからに他なりません。
また、艤装は便利にボートを使えるようになりますが、
準備や片付けは複雑かつ重労働になります。
準備片付けが楽になるなら…、そういう願望がBMOの極みシリーズに走らせました。
まさにシンプルかつ機能的です。
お金で便利さを買ったってことになりますかね。
このBMO艤装、非常によくできていて釣りも快適になりました。
ただ、今思えばゴムボート時代のぐっちゃんはイレクター艤装とともにありました。
釣りだけでなく、艤装の工夫もとても楽しい時間でした。
コツコツ艤装を組み合立てて出航準備をする時間がとても楽しい時間でした。
カートップやトレーラブルの釣り師がゆっくりやってくるのに対し、
1時間近く前に到着してコツコツ準備するのが、辛くもあり楽しくもありました。
お金があれば最初から便利グッズを揃えてゴムボート釣りを楽しむのもありでしょう。
でも、ちょっと苦労したり、悔しい思いをした方が、趣味は長続きすると思います。
ゴムボート釣りを始めるみなさん、ぜひイレクターパイプで自分だけの艤装作りにチャレンジしてみてください。
DIYは楽しいですよ。
ぐっちゃんはホームセンターが大好きです。
ちなみに、ボートを保管する物置も2×4木材で自作したんですよ。
最後に、初代Gucchan号の艤装の変遷です。
上から、2012年5月(進水式時)、2013年12月、2016年5月(BMO艤装)です。
それでは、楽しいゴムボートライフをお楽しみください!
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